日本中学校体育連盟は8日、2027年度から一部の競技を全国大会から除外すると発表しました。ウインタースポーツは全て取りやめとなり、道内の子どもたちへの影響を懸念する声が上がっています。
北海道中体連・吉本浩志会長:「子どもたちにとって存在価値の高い大会だった。開催しない種目ができてしまうことは、少し残念な気持ちもある」。
関係者にとっても「苦渋の決断」だったといいます。8日に発表された、全国中学校体育大会の改革案。水泳や体操など9つの競技が、2027年度以降、取りやめとなります。対象となるのは、中学校での部活動設置率が20%未満の競技です。北海道では盛んでも、全国での設置率が2%以下にとどまるスキーやスケートなどのウインタースポーツは、全て除外の対象です。
イトマンスイミングスクール宮の森校・中野康博スクール長:「やはり目標がなくなるということで、それ(全国大会)に向かって出場するという部分がなくなるという点では残念だなと思う」。
取りやめとなる競技の一つ、水泳。育成の現場からは、競技人口の減少を心配する声が上がっています。
イトマンスイミングスクール宮の森校・中野康博スクール長:「学校のプール施設自体も減少してきているという点と、プールの授業自体も減少してきている傾向がありまして、全国中学大会がなくなるということで子どもたちが水泳から離れてしまうのではないかということが懸念されます」。
一方で、今回の改革に理解を示す声も。
旭川ジュニアアルペンチーム・美浪秀行代表:「これはもう徐々に無理かなと思っていた。先生の負担が大きかったと思う」。
中学生スキーヤーの育成に長年携わってきた、旭川市の美浪秀行さん。代表を務める「旭川ジュニアアルペンチーム」は、オリンピックに2大会連続で出場した安藤麻さんらを輩出しました。教員の負担を考慮すると、除外はやむを得ないと感じています。
旭川ジュニアアルペンチーム・美浪秀行代表:「先生がお金を集めたり、大会に経費かかるからね、そういうのも先生がやって大変だなと思っています」。
その「負担」を、教員側はどのように捉えているのでしょうか。中学校の元校長は。
札幌市内の中学校元校長・開発好博さん:「専門家でない先生が、生徒がいるから部活を持たなきゃならない。それで大変だという時代は、確かにあった。子どもがいれば、先生に面倒を見てあげてくれないかという面はある。担当を頼まれたら、それは負担だって感じることはあるんじゃないかと思う」。
道産子にとって花形種目のウインタースポーツも含まれる今回の改革。北海道中体連は、生徒への影響を最小限にしたいとしています。
北海道中体連・吉本浩志会長:「競技団体とも協議を重ねながら、冬季競技にエネルギーを注ぐ子どもたちが活躍の場を失わないようにしたい。ポジティブな改革になるようしていくことが、絶対に大事だと思っています」。
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